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Lee-Byung-hun addicted

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Fly me to the Paris <2>

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「で、なんで3人して靴下脱いでるんですか?
みんな珍しそうに見ていて恥ずかしいですよ。」

Air France のビジネスクラスのシートに並んで座り、
靴下を脱いで裸足になったワンモ副社長とビョンホンと揺に向かってマネージャーがつぶやく。

「私もね。最初はえ~って思ったんだけどこれが意外に疲れなくていいんですよ」

揺は楽しそうにそういうとブランケットの下から覗いている足の指をクニャクニャと動かした。

「そうだよ。お前も脱げばいいのに・・ねぇ?」

ビョンホンも足の指を器用に動かしている。

ワンモは隣でケラケラと笑っている。

「ねぇ・・ワイン頼もうよ」

嬉しそうに彼が言う。

「いいなぁ・・私も飲みたいな・・」と揺。

「飲んじゃえよ。本当は俺もダイエットにはよくないんだけど・・二人で旅行なんて久しぶりなんだから」

嬉しそうにビョンホンが言った。

「二人って・・」

ワンモが苦笑する。

バツが悪そうに揺がちょっと頭を下げた。

「じゃ頼もうか。負けた人がフランス語でCAに声かけるってどうです?」

「いいねぇ~。ほら、ヒョンもやるんですよ」

ビョンホンはそういってゲラゲラと笑った。

「せーの、じゃんけんポン」

3人は無邪気に足でジャンケンをしている。

「全く・・」

同行したマネージャーのソンは3人を眺めて呆れたようにため息をついた。



シャルル・ドゴール空港着。

「揺ちゃん、こっち、こっち」

メイキングDVDを撮るからという理由で
ビョンホンと違う車に乗るように言われた揺を呼んだのはヘアメイクのパクだった。
 
揺と彼はビョンホン宅で開かれたスタッフとの飲み会で何度も同席している。
もう気心の知れた友人の一人。
ソウルに移り住んでからは揺も自分のヘアカットを彼に頼んでいた。

「揺ちゃん、よく来たね。
ビョンホンssiの仕事場に顔出すなんて一番嫌いなんじゃないの?」

タクシーに乗り込みながら彼は笑って揺に話しかけた。

「でしょ~。騙されたのよ。彼に。
お金がないからコーディネーターやってくれって。」

「・・・そんなこと本当に信じてたの?」

彼はニヤニヤしながら揺の顔を覗き込んだ。

「ん?それは・・・秘密。」

揺はそういうと照れくさそうに笑って頭をかいた。

「全く・・。お熱いことで。ご馳走様。
秘密にしておくからさ。
口止め料に美味しいお店案内してよ。
揺ちゃんパリは詳しいだろ?」

「ハイハイ。お任せあれ。
でも、一年もパリに来てないなんて初めてかもしれない。
もう男のお守りが忙しくて」

ふざけたように言う揺とパクは顔を見合わせてゲラゲラと笑った。



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